CEHPが取り扱う商品には、さまざまな誕生秘話やたくさんの人たちの想いが詰まっています。
~商品物語~では、商品のその裏にある物語をお伝えしていきます。

~商品物語~ メリーズ アフリカンイヤリング その3」では、
アフリカンイヤリング」のパーツは、エチオピアでは生活に根付いた技術、
「バスケット編み」の手法そのものをアレンジして作られていることをご紹介しました。

ではいよいよ「サンプル」から「商品」に生まれ変わるまでの取り組みをお伝えしていきたいと思います。

「商品」として世に送り出すために大切な要素のひとつ・・・

それは品質

どんなに素敵なアイディアも、品質が伴わないと、人々に手にとって喜んでもらえる商品にはなれません。

アフリカンイヤリングのパーツは、
先にもお伝えしたように、バスケット編みをアレンジした「生活に根付いた技術」。
とはいえ、きれいに作るにはそれなりの技量が問われ、相当の訓練が必要になってきます。

商品化に向けてサンプル作りを始めたときも、編み目の出方にばらつきがあったり、
全体の形がいびつになってしまったりと、商品として売り出すには難しいものがたくさんできてしまいました。

例えばこんな感じ。

パーツ初期
きれいな円になっていないし、ところどころに芯となる素材(ほうき!)が見えてしまっています。
これでは、残念ながら売り物になりません。

そこで、巻きつける毛糸の取り数を変更したり、芯の量を調整したり、針の刺し方、回し方の工夫などを話し合い、
メンバーそれぞれも試行錯誤しながら、その腕を磨いていきました。

そして、何度も何度も同じものを作り、「次はより良いものを!」と挑戦が続きました。
パーツたくさんの挑戦
たくさん、たくさんの練習の中で“ボツ”になってしまったパーツ

そして次第に、きれいなパーツが仕上がるようになっていきました。

しかし、練習が進むにつれて次の課題が。

メリーズメンバー内で「上手な人」、「上手にできない人」という風に技術の差が広がっていきました。
このパーツに関して、ある程度の品質は“コツ”や“テクニック”を共有することで向上させることができましたが、
後は練習とセンスがものをいう領域。

上手な人のものは、商品として買い取ることができるけれども、
上手にできない人のものは、パーツを返して作り直しをお願いせざるを得ません。
せっかくがんばって作っても、引き取ってもらえないと、その作り手さんのモチベーションは下がる一方。
しかし、品質向上=良い商品を作るためには、妥協は許されません。

作り手のモチベーションを維持させながら、いかに品質を上げていくか。

それは、品質の重要性を訴え、厳しい態度を取りつつ、
上手くできたところは評価して、その「良いところ」を積み重ね、伸ばしていくこと。
密で地道なコミュニケーションの繰り返しです

これは「CEHPメンバー対メリーズメンバー」だけでなく、メリーズメンバー間でも同じこと。
上手な人は、そうでない人を、根気強くサポートしていきます。
メリーズのすごいところは、こういった人間関係、協力体制ができていること。
これは、信頼関係なくしては成立しません。

商品として「アフリカンイヤリング」が販売されるようになった今でも、
「みんながよりきれいに作れるように」と、品質向上への取り組みは常に現在進行形です。


CEHPの商品は、小さなパーツひとつひとつも、地道な努力と協力の結晶なのです。

次回「~商品物語~ メリーズ アフリカンイヤリング その4」では、
「デザイン」の秘密についてご紹介したいと思います。