CEHP Diary

2013年03月

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こんにちは。

このところ、共同出版社(Co-Publisher)スタッフのレンサやゲネットの補佐で本の営業に回っています。アフリカでのビジネスは、苦労が強調されがちですが、案外、やりやすい部分もあります。
ひとつは、経営者やマネージャークラスの人たちに会うことが、比較的簡単にできること。アポイントメントなしで出かけても(もちろんアポは取る方がよいです)時間があれば、気軽に会ってくれます。日本のように「肩書や紹介状ないとねえ」ということもありません。レンサは、今どきのエチオピア若者ファッション(ピンヒール、ピンクのど派手なTシャツ、スパッツ)姿で、こういう人たちに会うので、見ていてハラハラドキドキですが、誰も「話(交渉)内容」以外、外見や若さは気にかけないように見えます。店で取り扱うかどうか、結論はその場で出してくれるのも、お互い時間の無駄にならずにすみます。日本のように「取次」を通さないと、マスでの書店販売できないということもありません。書籍の流通に関して言えば、エチオピアの方がはるかに開かれているように思えます。

一昨日は、コーヒーの本を配本しているアジスアベバ大学出版局(日本で言えば、東大の出版局といった感じですね)へ行ってきました。失礼ながら、オフィスと販売所をみただけでは、何冊販売できるだろうかと心配になりましたが、若いセールスマネージャーのフレザーさんによれば、「この出版局からは、エチオピア全土にある30の大学・カレッジ、また博物館など公共施設に配本している。学生は高い本でも、必要があれば買うので需要はある。また観光客の増加と共に、博物館ショップも充実を図っている。先日も、現在建設中のコーヒーミュージアム(ここへは営業をしようと思ってました)から、コーヒー関連の本の問い合わせがあった。The Legend~を紹介した。」とのことでした。メリーズのコーヒー豆のストラップなども、もちろん営業しています。期待できそうです!
『アジスアベバ大学「オーブンライブラリー』

写真:本の陳列(英語・アムハラ語の本が中心)、高価な本は盗難を避けるために鍵のかかる場所に、本を購買する教授や学生たち

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若手スタッフのLensaがリストを見ながら「1月にNovisにも配本した」というので、そちらにも行ってみることにしました。

LensaとGenetは、現地パートナーNGOのスタッフです。この共同出版プロジェクトが始まってから、営業担当者として動いています。私の役割は、この二人に営業のやり方を覚えてもらうこと。とはいえ、私も営業という仕事は、未経験。3人で知恵をしぼりながらやるしかありません。

Novisは、アジスアベバではBambisと双璧をなす老舗スーパーマーケットで、ボレ通りやヒルトンホテルなどに店を構えています。お店に入りどこで販売しているのかと見回すと、新聞や雑誌販売のところに、「入れて」ありました。Lensaが交渉したのですが、「「ディスプレー棚は置く場所がない」と断られ、やむなく「とにかく今よりは目立つようにしよう」作戦で、Befor&Afterしてきました。ここでは、このディスプレーでも10冊のうち4冊が売れていました。

帰り際、私たちがマネージャーと交渉しているのをずっと見ていた初老の店員さんがそばに来て、「いい本だから、絶対売れるよ」と言ってくれ、こういう気配りができるエチオピアの人は本当に優しいなあと改めて思いました。

写真1&2:ボレ通りにあるNovisの Befor&After
写真3:ヒルトンホテル内にあるNovisのAfter。CEHPメンバーの高野さんが「本が目立ってませんでしたよ」と教えてくれたので、昨日ポップを持って、カイゼンしてきました。高野さんありがとう!

99914421.jpgCEHPメンバーの渡辺英樹さんから、「アフリカの人々がビジネスを始める際の10のよくある間違い」という興味深い記事を共有してもらいました。

日本人で起業しようとする人にも当てはまりそうな内容です。英文ですが、面白い内容なので、ぜひ翻訳して読んでみてください。
http://www.howwemadeitinafrica.com/10-common-mistakes-african-start-up-businesses-make/8321/
1.無計画 2.名刺を使わない 3.8020ルールを知らない 4.低価格設定 5.融資依存 6.大企業のように振舞う 7.悪い顧客サービス 8.感情によるビジネスの意思決定 9.成長のための資金不足 10.モチベーション不足

このなかの「無計画」「名刺をつかわない」「8020のルールを知らない」「悪い顧客サービス」「感情によるビジネス決定」は、エチオピア人ビジネスパーソンたちによく見受けられます。起業やビジネスの拡張に必要なモチベーションの維持(やる気を維持することのできる能力)もエチオピア人ビジネスパースンたちの課題の一つ。ほかの起業家やメンターと話すことでモチベーションを維持することができると、この記事には書かれています。












実は、本棚のようなことはよく起こるので、「プランA」と並行して他の店にも同じものを注文する「プランB」も進めていました。アフリカでビジネスをするなら、プランBを持つことは不可欠です。(できればプランCもあるとよい)。プランBの店に電話したら、「木曜日に5つできそうだ」という返事。

ちなみに、私の経験では「仕上がりに近いプロトタイプを作る」「催促は欠かさない(品物ができても連絡はない)」「サンプルは依頼主が保管しておく」というエチオピアの常識?も知っておくとよいです。プランBの店は丁寧な仕上げが評判ですが、急がせたので少々粗い仕上がり。プランAより50ブル高い250ブル。待てばやり直すとのことでしたが、時間もないのでそのまま引き取って、大手スーパーのBambisに直行しました。Bambis2階で本の販売が始まってから約2か月。ディスプレーも一度変えましたが、行ってみると壊されていて、本は文房具の棚の奥深くに・・・(涙)。う~んこれで売れていたら奇跡だわ、と思って数えてみると、なんと18冊売れてました。若手スタッフのレンサとゲネットに手伝ってもらい、一番目立ちそうなレジ横に置いてきました。jpg_sjpg_sjpg_s        

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